とくよしみねの「なぜ生きる」

「私はなぜ生きるのか、何のために生まれてきたのか、どこに向かっているのか、そして、どう生きるべきなのか」これらの問題について仏教および浄土真宗を基に気ままに思いつくまま書きます。  mail:aim_in_life(アットマーク)hotmail.co.jp

覚悟の力(本当の行)

「覚悟の力」

宮本祖豊師が書かれた「覚悟の力」という本を読みました。

  宮本祖豊師 十二年籠山行満行者 比叡山延暦寺円龍院住職、比叡山寺居士林所長

22歳より比叡山で修行を始め、その後30歳近くで好相行(仏を見るための行)を行います。
三千の仏様の名前を称え五体投地を行い讃談することを仏様が見えるまで行を行う。
普通は3ヶ月で満行になると言われるところ、2回のドクターストップを経て三回目にして阿弥陀如来と見(まみ)えます。
光り輝く阿弥陀如来が目を開けても、閉じても自分の前に生きてましますのです。
それまで3年の時間が過ぎています。

これを読んだとき、既に大乗の教えを通り越しているのではないかと思いました。
韋提希夫人と同じじゃないか。
目の前に阿弥陀如来が現れたのです。

この行は一日15時間ほどかかるそうです。そして、行の間は眠ってはいけないそうです。とにかく行を行い続けるのです。
阿弥陀様の御本願に説かれている第19願の行はこういう行なのかもしれません。命がけの行です。

それから籠山行と言われる12年にわたる行を行います。
詳しくは書けませんが最澄師のお世話をするのです。比叡山では最澄師は今も魂というか精神というか、心が今も生きて比叡山におられると考えられています。
浄土院というお堂に籠もり一切の世俗とのつながりを絶ち、命がけで行います。
それを13年間行います。本来12年で満行なのですが後継者が現れないと、いつまでも続けることになります。
当たり前ですが365日、一切休みはありません。
倒れたときが休むときです。
目的は、ひたすら自分の精神レベルを向上させるためにです。
千日回峰行は籠山行から生まれた行の一つだそうです。
興味がある人は是非読んでみてください。


我が身のお粗末なこと、穴があったら入りたいくらいです。

とにかくすさまじい修行です。
修行の間、色々な不思議を感得します。
何キロか先の音が聞こえたりもします。
色々な幻覚も沢山現れてきます。
オーム真理教などなまっちょろい修行です。
本当の行とはこういうものなのだと驚きました。
本人は命がけで今の瞬間を生きています。
そして、行を行って一切の後悔は無いと言い切ります。
行を行い自分が宇宙と一体になる体験もします。
ありとあらゆる体験をしながら、少しも悟りに近づいたとは思っていない、とにかく死ぬまで修行といわれ喜々とされています。
今時、このような方がおられたのかと思います。

そして、自分が何が出来るのか今も考えておられます。
人のために何が出来るのかと。
さらに、自分という者は何なのかを問い続けているのです。

親鸞聖人始め先達方はこれらの行を当たり前のように行ってこられたのでしょう。
それでも悟りを得ることが出来なかったのはどういうことなのか。
考えるにもっともっと深いところの自分と対峙しておられたのでしょう。
だから、愚痴の法然坊とか愚禿親鸞とかの言葉が何も違和感なく出てこられたのだと思います。
とても聖人方のお心を知ることは出来ません。
あらためて先達方のご修行を知りたいと思いました。

一方、私は何を知ったのか。
あほか、間抜け、何にも分かっていない。
人間界の事もさっぱり分かりません。
無智蒙昧と言っていいでしょう。

浄土真宗という教えは本当に凡夫のための教えであり、それ以外では絶対に救われない私の為の教えですね。

今の瞬間も行をされている方が比叡山におられることを思うとすごいことです。
阿弥陀如来の本願、19願とはこういう行を言うのであって、高森顕徹会でいう19願とは全く異なります。
知らないとは言え仏教の教えをもてあそぶカルトな団体と言えます。
残念なことです。

今、現に南無阿弥陀仏が私に届いてきて頂きありがとうございます。

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