いろいろ物議を醸した「新しい領解文」ですがこのたび廃止になりました。
以下が西本願寺発表のお知らせです。
一部を引文します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
宗告第5号
このたび、別紙のとおり「新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)に関する総局見解」を告知する。
2025(令和7)年4月16日
新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)に関する総局見解
前略・・・
その後、石上総局を引き継いだ池田行信総局のもと、全教区・沖縄県宗務特別区で学習会が開催されました。これは、理解を深めることを目的に開催されたのでありますが、内容への理解が深まるどころか、かえって宗門全体に混乱が大きく広がる結果となりました。
その混乱と総局への不信感は、賦課基準の総局試案や宗務全般へまで波及し、昨年12月の宗会議員総選挙では、新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)を普及推進してきた総局の方針に対する反対意見が支持される結果となりました。
その結果、本年2月招集の第325回定期宗会において、池田総局は、新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)に関する施策を取り下げた上で、宗門内の混乱を長引かせた責任を重く受け止め、人心一新し、一刻も早い信頼回復を図るべく総辞職を決意され、このたびの新しい総局体制が発足するに至った次第であります。
後略・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大混乱を西本願寺内に起こし信心とは何かを問題にしたことは大いに良いことだったと個人的には思います。
そもそもこんなことほとんどの人が気にしていないことで権力闘争の一部くらいにしか思っていなかった人もいると思います。
一方、中外日報という新聞にも大きく取り扱われていましたし、私の知り合いは本気で問題視している人ばかりでした。
将来に正しい教えを残さなくて何が僧侶かと思われていたのかもしれません。
そんな気概のある方を何人も見てきました。
阿弥陀様にお仕えする菩薩方とも思えました。
そのおかげで上記のように「新しい領解文」は廃止になりましたが、これから本当のみ教えによって多くの人を救いに導いていくことが大きな問題として立ちはだかっていると思います。
「新しい領解文」問題は片付きましたが人々の後生の問題は以前より大きくなっています。
世の中は武漢ウィルスによる混乱でお寺のあり方や葬送のあり方が大きく変化しています。
統一教会による問題も宗教に大きな陰を落としています。
その一方でスピリチュアルに関しては依然多くの人々を迷わせています。
7月4日か5日に災害が起きるとの予言が一部で炎上しています。
・・・個人的には少し気になりますが・・・(^^;
今回、西本願寺の中で信心問題が中心になり「新しい領解文」が廃止になりましたが、本来の浄土真宗の看板である「後生の一大事」の問題は陰を潜めています。
これこそ本当は浮き彫りにすべき問題なのですがそこまでは至っていません。
「一大事の後生」は今私の目の前にあります。
一日も片時も急げと言われている後生の問題、これが本当の浄土真宗のみ教えなんですけどね。
廃止になった新しい領解文
南無阿弥陀仏
「われにまかせよそのまま救う」の弥陀のよび声
私の煩悩と仏のさとりは本来一つゆえ
「そのまま救う」が弥陀のよび声
ありがとうといただいて
この愚身をまかすこのままで
救い取られる自然の浄土
仏恩報謝のお念仏
これもひとえに
宗祖親鸞聖人と
法灯を伝承された歴代宗主の
尊お導きによるものです
み教えを依りどころに生きる者となり
少しずつ執われの心を離れます
生かされていることに感謝て
むさぼりいかりに流されず
穏かな顔と優しい言葉
喜びも悲しみも分かち合い
日々に精一杯つとめます
従来の領解文(蓮如上人)
もろもろの雑行雑修自力のこころをふりすてて、 一心に阿弥陀如来、われらが今度の一大事の後生、御たすけそうらえとたのみもうしてそうろう。
たのむ一念のとき、往生一定御たすけ治定とぞんじ、このうえの称名は、ご恩報謝とぞんじ、よろこびもうしそうろう。
この御ことわり聴聞もうしわけそうろうこと、ご開山聖人ご出世のご恩、 次第相承の善知識のあさからざるご勧化のご恩と、ありがたくぞんじそうろう。
このうえはさだめおかせらるる御おきて、一期をかぎり、まもりもうすべくそうろう。