新しい領解文の問題はまだまだ続きます。
問題の張本人が辞任しました。
それも混乱を収めず逃げたとおもわれても仕方ないですね。
さらに、勧学・司教有志の会が記者会見を行い徹底抗戦を宣言しました。
これはこれで本願寺はすばらしい組織だと思いました。
総長とその前に辞めた宗学院長はともに同窓です。
勘ぐるわけではありませんが権勢を二人で我が物にしていたのかもしれません。
伝統教学を排除し新しい改革をしたかったのかどうか分かりませんが、
なんとなく胡散臭いにおいがします。
いずれにしてもこれで門主はどうされるのでしょう。
門主に責任はないと言いますが、門主の意思はどこにあるのでしょう。
門主が信心は大丈夫なのか。
「兄貴、覚悟はよいか?」※
と庄松同行の言われた言葉を思い出します。
さてさて、どうなることか。
阿弥陀様のお仕事はおもしろいです。
※(庄松同行のゆかりのお寺に修正)
庄松さんが同行達と共に、本山にお参りし、後頭剃を受けられた時のことである。御門主が、庄松さんの御頭剃をすまし、次に移ろうとした時に、御門主の法衣の袖をひきとめて「アニキ覚悟は良いか」と申した。御頭剃がおわり、御門主が取次役に、「今我が法衣をひっぱった同行を此処へ呼べ」と取次役へ命じ、取次役が、皆の前で、「今、御門主の法衣をひっぱった同行はどこにいる、御前へでられよ」との仰せじゃぞよ。其れを聞いても庄松は平気な顔をして居たが、つれて行った同行は、驚きすまんことをしたご無礼千万、こんなことなら連れてこなかったらよかった、致方はない我々より御許を願うより道はないと。取次役に申し上るに、誠に恐れ入りますが、此物は馬鹿であります。一文二文の銭さえ数も知らぬ物故、ご無礼の段どうぞ御慈悲で御許を願うと云えば、そうかと云われたまま、其故を御法主へ御伝えすれば『いやどうでもよい、一度此処へつれて来いよ』と命ぜられ、致方なく庄松を御法主の前へつれてきた。
其時御法主『今我が御衣の袖を引張ったのは汝であったか』
庄松『へェおれであった』
御法主『何と思う心から引張った』
庄松『赤い衣を着ていても、赤い衣で地獄のがれることならぬで、後生の覚悟はよいかと思うて云うた』
御法主『さぁ其心持が聞きたいため汝を呼んだ、敬うてくれる人は沢山あれど、後生の意見をしてくれるものは汝一人じゃ、よく意見してくれた、併し汝は信を頂いたか』
庄松『へェ頂きました』
御法主『其得られた相を一言で申せ』
庄松『それは阿弥陀様に聞いたら早う分かる、我の仕事じゃなし、我に聞いたとて分かるものか』
御法主庄松の答えを聞いて非常にご満足なされ
『弥陀をたのむと云うもそれより外はない。多くは我機をたのみてならぬ、お前は正直な男じゃ、今日は兄弟の盃をするぞよ』と召使のものを呼び、御酒をとりよせ、御法主の御酌で、御馳走になりた」と。一生の間、御法主様を、あにきとより外云われなんだが庄松である。